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小金山神社/パワースポットの途中にある霊場

ちょいと用事があり青森市内へ。
用事終了後に近所の神社・寺院を調べると、近くに三十三観音があるとのこと。市内からは少し離れてるが…

基本情報

神社名  : 小金山神社/入内観音堂
読み方  : こがねやまじんじゃ/にゅうないかんのんどう
住所   : 青森県青森市入内駒田116-4(神社)

青森県青森市小館桜刈172-4(朱印所)

御朱印  : あり
建立年  : 800年頃
創立者  : 坂上田村磨
御本尊  : 聖観世音菩薩
その他  : 津軽三十三観音堂巡り第24番札所

歴史

800年頃に坂上田村麻呂が蝦夷討伐時に首長・大嶽丸を討ち、その首級を埋めた場所に観音を祀ったのが始まりとされる。
900年代中ごろに平将門の子孫が家臣の謀反に遭い、この地へと逃げのびた。そして此処に観音堂と白山権現社を建立し救済を懇願したという。
その後入内観音堂は荒廃と再建を繰り返すこととなる。
1600年に津軽為信公が入内山華福寺として再建。寺禄130国を与えるが荒廃。
1640年に住民により観音堂が再建されるが、火災により焼失。
現在の観音堂は1965年に建てられたもの。

各霊場が抱えている問題点

・ 2021年の冬の雪害により、小金山神社本殿の屋根・入内観音堂の屋根がそれぞれ破損
・ 復旧の目途が中々立たなかった
・ 翌年の秋ごろにやっと復旧の目途と資金が集まったとのこと
・ 人口減少・管理者の高齢化により難航したとのこと
・ 青森市郊外にあるため、冬場になると訪問するだけでも一苦労
・ 訪問後も、境内・参道・社周り・駐車場などの雪かきも重労働となる
・ 地域に根付いた神社・寺院であれば、無人でもそれなりの管理は出来るが、郊外などでは何かあった時にすぐに対処するのが困難
・ さらなる高齢化・後継者不足により、数十年後には神社・寺院そのものが減少する恐れがあるとのこと
・ 寺院仏閣・御朱印関連等々、巡礼文化について見直していって欲しい。個人で出来ることは、こういうブログ等で情報発信くらいしかないけど…

境内にある文化財について

【狛犬一対】
・ 青森市指定文化財(有形文化財)
・ 小金山神社
・ 指定年月日は昭和47年6月30日
・ 寛文5年(1665)に越前国(福井県)新保の中村新兵衛から寄進された
・ 狛犬の石の材質は、足羽山(福井市)産出の笏谷石
・ 当時開港40年という歴史の浅い青森港と、北陸地方と交易があったという事情を解明する上でも貴重なモノ

小金山神社の御祭日

1月1日   : 歳旦祭
4月17日   : 祈年祭
8月17日   : 例大祭
11月17日  : 新嘗祭

入内観音堂の聖観世音菩薩について

【聖観世音菩薩】
・ せいかんぜおんぼさつ
・ 観音菩薩
・ 観音様は【三十三】の御姿を持つ
・ 三十三はあくまでもお経の中での数
・ 基本形は【聖(正)観音】となる
・ 津軽『三十三』観音巡りは、【三十三の御姿になった観音様に出会う旅】となる
・ 『三十三』の『三』は【たくさん・いっぱい】の意味を持つ
・ 三十三の御姿の観音様だけではなく、巡礼の際に出会う人や風景も、姿を変えた観音様ともいえる

境内の様子(小金山神社)

【小金山神社・一の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の前後に稚児柱
・ 特徴から明神系鳥居の【両部鳥居】
・ 特徴というか、主柱の前後の稚児柱でわかりやすい
・ 色剥げあったがその後も色を塗られてきたのか、色が違う箇所が多い

【二の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の下に台座があるが、これは考えないようにすると…
・ 全国的にも良く目にする【明神系鳥居】
・ 一の鳥居に比べるとみすぼらしい
・ 色は剥げ、笠木らしき物が見えるだけの鳥居
・ しかい後継者不足などによる影響の一つとみると、文化財がある神社でも『この状態』なのか…と考えさせられてしまう

【参道】
・ 無人の神社だが参道は綺麗にされている
・ 鳥居の状態を見ると考えさせられるが、綺麗な参道を見るに、誰かがここにきて清掃をされていることも事実
・ 鳥居から一直線で御社殿に行きつくことができる

【石燈籠】
・ 石像のウマのすぐ手前にあり
・ 特徴は特にないが、灯篭が無い神社もあるので、小さいながらもある事は珍しい。筆者の近所の神社には無いし
・ 破損などは見られない。色が変色したり、苔が付いている箇所もあるが、状態は綺麗

【ウマ】
・ 狛犬の手前に鎮座
・ 前掛けなどの一部は色が薄くなっているが、破損している箇所は見られず
・ 左右で鐙の色が違う。緑と赤
・ サラブレッドではなく、大きく手足が太い。下北の尻屋崎にいる寒立馬を思わせる姿をしている
・ 南部駒?

【狛犬】
髪・眉 : 髪らしき毛並みは、眉の上に生える前髪くらい。カールしている。眉はカール前髪と瞼の間に生えている
口・歯 : 薄い唇がある。キバが上下に4本。他の歯も丸みを帯びた三角で数本上部に生えている。舌も見える
髯   : 口の左右から下に向かって生えている。顎髭は生えていない
耳   : 伏せ耳で横に伸びる
目・鼻 : 大きな目をしているが、瞳は確認できず。鼻は顔に比べて小さい方だが、獅子鼻をしている
毛・尾 : 毛並みは全身に張り付いている。一部はカールしている。尻尾は立ち尾で、一部此方もカールしている
手足  : 手足共にお座りの格好。普通の太さをしている
姿勢  : 姿勢を伸ばし、鳥居から入ってくる参拝者の方を見ている状態でお座りしている
・ 先述した通り、青森市の文化財に指定されている一対の狛犬
・ 凛々しさや、堂々とした威圧感はない
・ ただ参拝者を見据えているように、こちらをジィーっと見つめてくる
・ 唖形・吽形共に笑っているように見える
・ 色が褪せている・苔の様になっている箇所は見られるが、破損などは見られず

【御社殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 入母屋
屋根の特徴: 妻入り
屋根の材質: トタンかなぁ?
宮彫り  : 龍神
木鼻   : 獅子
・ 懸魚あり
・ 屋根の上に鬼紋がある。鬼ではなく雲のような波のようなものが見える
・ 宮彫りの龍神様の瞳には橙の色がついている
・ ご本殿は流造。歴史を感じさせるような風貌をしている。今後も残っていって欲しいが…
・ 御社殿・本殿の木鼻・宮彫り・貫の彫刻は獅子や龍の意匠が施されている。煌びやかさは無いが、重厚な彫刻観が出ている
・ 本殿脇には、カムロのような見た目の狛犬が鎮座。髪がストレートでロング

【入内観音堂】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 宝玉
屋根の材質: トタンかなぁ?
宮彫り  : 龍神
木鼻   : 獅子
・ 小金山神社のお隣さん
・ 参道・御堂周りは神社同様に整理・整備されている
・ 木鼻・宮彫りの獅子・龍神共に堂々としたかっこよさと迫力がある
・ 御堂内も整理されている模様
・ 外観・内観から定期的に整備されて、大事にされている模様
・ 海老虹梁の意匠と、曲線が好きだなぁ
・ 周囲が木々に囲まれていることから、雪害に悩まされていることもわかる気がする

御朱印について

・ あり
・ 小金山神社・入内観音堂手前の集落に朱印所あり

まとめ・感想

青森市内から数十分車を走らせると、石上神社の手前に見えてくるのが当神社。石上神社が奥宮で、こちらが手前の入り口とも言われる。青森県でも屈指のパワースポットと言われる石上神社の入り口が、観音巡りの霊場ともなっているということ。何かしらのパワーがあるのだろう。
此処まで書いているのに筆者は石上神社まで行ってないけど…。


青森市内からも集落からも離れた場所にポツンと鎮座されているのが当神社。車通りも少ない。木々に囲まれているが、鬱蒼とした暗さはなく、参道や境内は綺麗に整備されている。
静かな参拝ができるが、土地柄や時期によっては熊が出そうな感じで怖いため、参拝時は注意が必要だと思われる。
無人だが一の鳥居の状態や、境内の様子・雰囲気から地域の方々に大事にされている場所ではないかと思われる。
これからも状態の維持ができることを願い、参拝をして神社をあとにした。

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