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浄仙寺/落ち着いた雰囲気の山寺

黒石にあるもみじ山近くにある山寺。季節的には暑いが、冬場に来るよりはましだろうということで訪問することに。

基本情報

寺院名  : 浄仙寺
宗派   : 浄土宗
山号   ; 黒森山
正式名称 : 黒森山浄仙寺
住所   : 〒036-0405 青森県黒石市南中野黒森下84−3

御朱印  : あり
開山   : 浄仙和尚(来迎寺七世)
開山年  : 享保3年(1718)
御本尊  : 阿弥陀如来
御詠歌  : 黒谷と 黒森と名は かわれども 同じ心の すみ染の袖
その他  : 津軽八十八ヶ所霊場第31番札所

歴史

江戸時代中期の享保3年に浄仙和尚が隠居所として浄仙庵を開いたのが始まりと伝えられる。
その後文政7年(1824)に、山崎是空(来迎寺良諦の弟子)が修行中の霊夢により黒森山が霊地と知り、悟りを開き復興。
明治8年(1875)に正式に寺院となり【浄仙寺】に寺号を改める。
是空は弟子への教育に熱心だった人物。その石がひいき継がれ、寺子屋『黒森学校』には津軽一円より人材が集まる。明治20年には80人を超える。大正2年に閉校。
御本堂は昭和19年(1944)に火災により焼失。昭和41年(1966)に再建された。

御本尊について

【阿弥陀如来】
・ あみだにょらい
・ あみだくじの語源
・ 真言は【おん あみりた ていせい から うん】
・ 【如来】は【お釈迦様】が悟りを開いた御姿。シンプルな姿をしている
・ 勢至菩薩と観音菩薩を左右に置き、阿弥陀三尊
・ 西方極楽浄土
・ 金剛界五仏の一人
・ 鎌倉の大仏も阿弥陀如来

・ 西方に位置し、存在を正しくとらえ、仏教の実践を支える智【妙観察智】を持つ
・ 別名【無量光如来】【無量寿如来】
・ 仏教伝来間もないころから、信仰の対象となる
・ 念ずれ場極楽往生できるという信仰が生まれたのは平安時代。それを広める活躍をしたのが空也上人(口から出てる人が有名か?)

文化財について

【浄仙寺の山門】
《基本情報》
材質   : 木造
建築様式 : 寄棟
門の特徴 : 八脚門
階層   : 単層
屋根の材質: 茅葺
仁王像  : 左右にあり
その他  : 三間一戸
・ ザ・山寺!といった雰囲気をもつ山門
・ 華美さは無く、質素ながらも存在感がある
・ 昔話に出てきそうな雰囲気
・ 最勝院の仁王像とはまた違った力強さが垣間見える

【浄仙寺仁王像】
《歴史》
元治2年(1865)に、弘前市乳井にある現在の乳井神社山門に同村の工藤丹十郎が寄進。
明治元年の廃仏毀釈で奉納者へ返却後、当寺へ安置。津軽の神仏分離の実態を物語る貴重な像。
昭和59年(1984)に、黒石市指定有形文化財に指定されている。

《仁王像》
浄土である寺院の境内を守護し、山門に祀られてきた。
向かって右が唖形【密迹金剛力士】で、左が吽形【那羅延金剛力士】で一対。

浄土宗について

・ 浄土系の宗派
・ 開祖は法然(円光大師)
・ 基本的な御本尊は【阿弥陀如来】
・ 中興の祖は基本的に【聖冏(しょうげい)】
・ 本山は【知恩院】や【禅林寺】など
・ 『専一に円物を称えれあ、極楽往生確実』とする教え
・ 修行ではなく念仏優先
・ 開祖・法然が布教の拠点とした草庵がルーツ。文暦元年に弟子が、廟堂を修復し、師匠の遺骨を安置したのが【知恩教院大谷寺】としたのが実質的な開山
・ 法然に師事し、師の教えを一歩推し進めたのが、【浄土真宗・親鸞】となる

境内の様子

【山門】
・ 基本情報は上記と同じ
・ 昔話で出てきそうな雰囲気の山門
・ それぞれの季節で違う姿になりそうな雰囲気
・ 屋根から生える草。歴史を感じさせる
・ 歴史を感じさせるが、古臭さなどは感じられなかった
・ 埃っぽさや古臭さは感じられない

【仁王像】
・ 赤い体の仁王様
・ 目力が強いが、怖さは感じられない
・ 山門から向こう側をしっかりと守っていてくださる
・ 唖形と吽形の意味は、50音の始まりから終わりまでを象徴する。すなわち宇宙の始まりから終わりまで全てをも守ってくれるとのこと。某通販サイトみたいな感じかな?
・ こんなことを考えながら参拝するワイの煩悩を滅ぼして下さい

【お地蔵様】
・ 山門をくぐると左右に6体鎮座されている
・ いわゆる六地蔵?
・ 合掌している地蔵様も居れば、驚いたように手を前に突き出すようなしぐさをしているお地蔵様も居る
・ 素朴な感じのお地蔵様。その前の賽銭箱も質素

【鐘楼】
・ 山門をくぐり右手側にある
・ 山門に劣らずに立派な造りをしている
・ 豪華な装飾等は見られないが、それらを上回るようなカッコいい木組み
・ 100円で鐘を鳴らせる。勿論鳴らしたが、心にしみるような心地よい音色だった
・ たまたまだが青空に飛行機雲。なんだかすごくいい写真に見えてきた

【参道】
・ 境内奥の方にある川(?)の向こう側にある庵へ
・ 先々に仏像が彫られた石碑が
・ 石を横に倒しただけのような、自然な階段
・ 何かのRPGを思わせるような趣ある道程
・ 池は未草で覆われている。カエルの鳴き声が聞こえるんだけどねぇ…
・ 池は濁っておらず底が見える
・ 林の中に溶け込むような道だが、参道は歩きやすい。倒木などで塞がれるなどのトラブルはなく目的地へ

【庵?】
・ 正式名称は不明
・ 参道を進んだ先にある
・ 簡単な造りのお堂
・ 妻入り・寄棟のお堂
・ 破風板に懸魚も見られる
・ 華美な装飾は無いが、木々の中に佇む質素なお堂。これはこれで強い存在感を放っている

【御堂】
・ 同じく正式名称不明
・ こちらは宝形っぽい屋根の造りをしている
・ 特徴としてピラミッドのような四角い屋根
・ 海老虹染・貫・宮彫り・木鼻に彫刻有り
・ 豪華な装飾や華美な色彩などは無いが、存在感を見せる彫刻
・ 木鼻は………象かな?

【御本堂】
階層   : 平屋
材質   : 木造・漆喰
建築様式 : 入母屋造
屋根の特徴: 平入
屋根の材質: 銅瓦葺 
宮彫り  : 草・花
木鼻   : 雲
・ 境内の中心に存在する
・ 屋根の色が変色しているが、それすらもかっこよく見えてしまう
・ それぞれの鬼飾りも良いアクセントになっているように感じる
・ 後方が緑で、屋根のくすんだような青が隠れないような色合いを出しいる
・ 山門同様に歴史を重ねた風格をまとっている

御朱印について

・ あり
・ 津軽八十八ヶ所霊場第31番札所

まとめ・感想

黒石の山奥にある当寺。神社・寺院が好きになり、色々と調べるうちに此処の場所を知った。
車を走らせるが、まぁ山奥。最初は間違ったかな?と思ったが、着いてみると歴史を感じさせる山門が飛びこんでくる。
力強い仁王様に見守られながら境内へ…。

開けた場所に広がる境内。
新緑のなかに佇む御本堂。緑がかった屋根だが、緑の中にあっても良く映えている。季節によってさまざまな姿を見せてくれるのだろう。

御本堂の裏手には庵や御堂へと行くことができる。
参道も落ち着いた雰囲気で、外界(?)から切り離された場所に迷い込んだように感じられる。実際に筆者が参拝中はカエルの鳴き声が良く聞こえていた。
新緑の中を歩くと何かパワー的なものをいただいた感じがするし、気持ちも良くなる。

境内の片隅にはカフェがある。
参拝時は他のお客さんも居られたため外観を撮れなかったが、中々に落ち着いた雰囲気の場所だった。
まだまだ青森には知らない場所があるのだな・今度はどこに遺構かと思いながら帰路についた。

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