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【十和田神社】青森県十和田市

神社の基本情報

神社名 : 十和田神社
住所  : 青森県十和田市十和田湖畔休屋16番地
御朱印 : 御朱印あり
創立年 : 大同二年(807)

御由緒・歴史

征夷代将軍坂上田村麻呂が一社を建てる。
武人の祖とも仰がれた、日本武尊を祭神として祀る。
その後荒廃していたが、建武元年(1333)北畠顕家に付き従っていた奥州南部氏が、甲斐の国から白鳥の宮のである、祭神・日本武尊の神霊をうつし祀る。
このことが今日まで語り伝えられている。
古くは熊野権現、十二社、青龍権現で知られた霊験あらたかな神として崇められている。
本来は山伏の修験道場であり、東北三大霊場の一つ。

【休屋の由来】
修験者たちの『籠り屋』があった場所。
明治になり『休屋』と呼ばれるようになった。
現在は十和田湖を遊覧する人々の休憩所として『やすみや』とよばれている。

御祭神

日本武尊
東北地方に伝わる水神信仰の象徴でもある青龍大権現も有名。

御神徳

勝負運、仕事運向上、出世開運、国土安泰

十和田神社にまつわる伝説

【南祖坊の伝説】
熊野で修行した南祖坊が、鉄の草鞋と錫杖を神から授かる。夢のお告げで「百足の草鞋が破れた場所に住むべし」とあった。
諸国を周ったところ、十和田湖畔で破れた。
当時十和田湖には八郎太郎という八つの頭を持つ大蛇が湖を支配していた。
南祖坊はその霊験により九つの頭を持つ龍に変化し、身体を十曲(とわだ)に曲げ、八郎太郎を退治したという伝説がある。
これにより南祖坊を青龍権現として崇め、水神として祀り、今日まで続く水神信仰に繋がっている。

境内の施設

【鳥居】
・ 笠木・島木ともに流麗な反り増しがある。
・ 柱の頂部分に円形の台輪がある。
・ 中心に額束あり。
・ 柱の下に藁座がある。
上記のことから明神系・稲荷鳥居だと考えられる。

今回の鳥居の材質は『石』。石鳥居の特徴を見ていく。
・ 写真をよ~く見ると、柱が円形台輪部分・中心部分・藁座部分の3つに分けられている。3つの石がつなぎ合わされていることがわかる。
・ 木の鳥居だとつなぎ目は見当たらない。

鳥居をくぐり参道を進んでいくと、社殿の近くにさらに鳥居がある。
写真写りは悪いが、鳥居の形状から、十和田神社も神仏習合の特徴があったことがうかがえる。
・ 一番の特徴は柱の前後にある控え柱。
・ 笠木・鳥木に反り増しがある。
明神系・両部鳥居。
神仏習合の神道系の神社に多い鳥居。形状から四脚鳥居とも呼ばれる。

【狛犬】
・ 正確には角が無いのは『獅子』とされる。
・ 狛犬の尾や髯が流れているように見える。
・ 前髪がカールしており、眉との区別が難しい。
・ 前髪がぱっつんのおかっぱには見えない。
上記のことから江戸獅子の流れを汲んでいると思われる。

【手水舎】
・ 水神信仰があるため、手水舎は龍神様。
・ これだけでも何かのパワーを感じてしまう。

【社殿の彫刻】
・ 獅子とゾウ、龍神様。
獅子→魔を滅する。王宮や聖域を守護する霊獣。魔除け・厄除け・商売繁盛。
ゾウ→仏法の守護者。普賢菩薩の乗り物。神仏習合の名残。魔除け・招福・延命長寿。
龍神→水を司る聖獣。大陸では虹色だったが日本に伝来時に青色に変化。開運・雨乞い・五穀豊穣。

御朱印

御朱印有り。
初穂料は500円。

雰囲気

駐車場から鳥居に行くまでの間も、神聖な空気が漂ってくるように感じる場所。
神社の境内を囲むように聳え立つ樹木。神域・聖域云々ではなく、何かがそこにいると、感じてしまうような場所だった。
木々に囲まれてはいるが暗い・鬱蒼とした雰囲気はなく、凛と張りつめた空気を感じる。夏場に訪問したが湖の近くと言うこともあるのか、そこまで暑くはなかった。木々の間からの木漏れ日が心地よい。
秋の十和田湖の紅葉は素晴らしいが、いつかは紅葉の時期の参拝もしてみたい。
冬場には冬物語もある。それも道中が怖いが、一度は行って見るのも良いかもしれない。県内者としては行って見たい…近いから「行こう!」と中々ならないのが…。
社殿を前にすると力強い彫刻が真っ先に目に入る。
華美な飾りはないが、海老紅梁の曲線は素晴らしい。
向拝には光が入り、一層その彫刻の陰影を際立たせている。
目立たないような箇所まで作りこまれている。
一番に驚くことは、十和田市内からでもここまで車で1時間はかかるということ。
1200年以上も前に山奥にこれほどのものを建立したこと、長い年月を無事に伝えてきたことに驚きを隠せないでいる。
神社の動物関連の書籍を読むまでは、獅子だったりゾウだったりの役割がわからなかったが、そういう書籍を読むことで、その動物たちの役割や存在理由が入ってきて面白い。

天気が良いと十和田神社の参拝後に、十和田湖周辺を周るのも良いかもしれない。
乙女の像や恵比寿大黒島を見て回るのも一興。

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