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白山姫神社(袋観音)/山・熊・雪!

来年(2026年)は午年。津軽一代様の午年の守り本尊の神社。御朱印の押印場所が2ヶ所あるとか!?

基本情報

神社名  : 白山姫神社 
霊場名  : 袋観音堂
住所   : 〒036-0412 青森県黒石市袋富山112

御朱印  : あり
御本尊  : 勢至菩薩(馬頭観世音菩薩が奉安)
建立年  : 800年頃
創立者  : 坂上田村麻呂
その他  : 津軽三十三観音霊場27番札所、午年の一代様

歴史

800年頃に坂上田村麻呂が観音像を袋に入れて大木の枝に掛け、武運長久を祈願したことが始まり。
その後御堂が建立され、国家安泰・万民豊楽を祈願したと伝わる。戦乱の中で荒廃と隆盛を繰り返す。
1627年に袋村の村民たちが産土神として再興。【袋の観音様】と呼ばれるようになる。
参道には巨大なイチョウがある。延暦年間(728~806)のころに、坂上田村麻呂が創建し、文明年間(1469~1487)のころに南部光政によって再建される。その当時に冨岡山の麓にあったとされる。

御朱印について

・ あり
・ 基本的に無人のため押印場所は別の場所
・ 1箇所目 : 羽黒神社さん


・ 2箇所目 : 温湯温泉郷にある薬師寺さん

御祭日

・ 例大祭  : 旧6月23日

御本尊・御祭神について

【袋観音堂の御本尊】
・ 勢至菩薩

【白山姫神社の御祭神】
・ 菊理比売命
・ 伊邪那美命
・ 保食神

御本尊の御利益について

【勢至菩薩】
・ せいしぼさつ
・ 智慧のひかりで全てのモノを照らし、人々を真宵や苦しみから救う
・ 大勢至菩薩と表記されることもある
・ 阿弥陀如来の右脇侍として、観音菩薩と共に【三尊】で表される
《御利益》
智慧明瞭、家内安全、除災招福
《守り本尊》
・ 午年の守り本尊
・ 午年に生まれた人々の開運・厄除け・祈願成就を助ける
《容姿》
・ 手を合わせている
・ 若しくは水瓶を持っている姿
《真言》
オン・サンザンサク・ソワカ

御祭神について

【菊理比売命】
・ くくりひめのみこと
・ 別称に【白山さん】や【白山大権現】がある
・ 黄泉の国から逃げ出そうとした伊弉諾と、それを追って来て黄泉比良坂で言い争ったのが伊邪那美。そしてそれを仲裁したのが菊理比売命
・ 喧嘩を仲裁したことから『和合の神』
・ 伊邪那岐と伊邪那美の縁を切ったことから『縁斬りの神』
・ 加賀の霊峰白山を御神体とする【白山比咩神社】の御祭神
・ 周辺の人々から『いのちの親神』と崇敬されてきた女神
・ 山の神
・ 菊理比売命は山の神に仕える巫女が神格化されたモノ
・ 巫女は祖先の霊を聞く→イタコ
・ 菊理比売命はイタコの祖神
《神格》
白山の神、農業神、延命の神、縁結びの神、穢祓いの神、和合の神
《御利益》
縁結び、安産・育児、家内安全、開運招福、交通安全、入試合格、除災、生業繁栄、命名、五穀豊穣、牛馬安産、縁斬り、良縁成就、子孫繁栄

【伊邪那美命】
・ いざなみのみこと
・ 天地開闢において伊邪那岐・伊邪那美は『国産み』と『神産み』を行い、数多くの国土と森羅万象の神々を生みだす
・ 伊邪那美は女神
・ 神代七代の第七代目
・ 所謂第七世代
・ 神産みの最後に生まれたカグツチ(火の神)の出産により大やけどで、伊邪那美は命を落とすことに
・ 伊邪那岐は妻を忘れられずに黄泉の国まで赴く
・ 黄泉の国のモノを食べてしまい、伊邪那美は黄泉の国の住人になっていた
・ ギリシャ神話の【オルフェウスとエウリュディケ】の逸話はよく似ている
・ 夫であるオルフェウスが死者の国に行ってしまった妻であるエウリュディケを連れ戻そうとする…という神話
・ どちらも共通することは『振り返ってはいけない』という約束事を破り、別離を招き悲劇的な結末を迎える点が共通している
・ どちらも『死と再生』
・ 見るなのタブー
《見るなのタブー》
・ 『創世記』のアダムとエバの禁断の果実を食べて楽園から追放
・ 同じく創世記のソドムとゴモラ
・ ギリシャ神話における『パンドラの箱』
・ 同じくギリシャ神話の『オルフェウスとエウリュディケ』
・ 昔話の『鶴の恩返し』は見るなのタブーの一つ
・ 『雪女』は「見るな」ではなく「言うなのタブー」
《神格》
創造神
《御利益》
出世開運、商売繁盛、家内安全、厄除け、延命寿命、無病息災、病気平癒、縁結び、夫婦円満、安産・子育て、産業繁栄、豊作・大漁

【保食神】
・ うけもちのかみ
・ 食物をつかさどる神
・ 伊邪那岐と伊邪那美の『神産み』から生まれた
・ 大いなる食物の女神
・ 素戔嗚と月夜見に切られ、その死体から様々な穀物を生み出す
・ 世界に五穀を齎した豊穣の女神
《神格》
食物神、農業神、蚕の起源神、牛馬の神
《御利益》
農業守護、漁業守護、開運招福、災難厄除、航海安全、縁結び、子宝、安産、出世、家内安全

津軽一代様

・ 子  : 目屋の清水観音(千手観音菩薩)
 【多賀神社】

・ 丑寅 : 百沢の虚空蔵様(虚空蔵菩薩)
 【求聞寺】

・ 卯  : 最勝院の文殊様(文殊菩薩)
 【最勝院】

  卯  : 茂森の天満宮(文殊菩薩)
 【弘前天満宮】

・ 辰巳 : 愛宕様(普賢菩薩)
 【橋雲寺】

・ 午  : 袋の観音堂(勢至菩薩)
 【白山姫神社】

・ 未申 : 大鰐の大日様(大日如来)
 【大円寺】

・ 酉  : 古懸の御不動様(不動明王)
 【国上寺】

・ 戌亥 : 弘前の八幡様(八幡大菩薩)
 【弘前八幡宮】

近くの観光地

・ 近くに温湯温泉郷がある
・ 温泉郷内には朱印所の一つである薬師寺がある
・ 日蓮宗の達光寺もある
・ こう言ってはアレだが、廃れた温泉郷が好きな人には刺さる刺さる
・ 温湯の近くには紅葉が綺麗な【中野もみじ山(中野神社)】もある
・ 道の駅ではないが、【津軽伝承工芸館】がある
・ この伝承館に車を止めて歩いて神社へ参拝
・ 伝承館の近くに少し昔に話題になった(県内で)『純金のコケシ』があった【津軽こけし館】がある
・ 日本一大きいこけしの展示や、こけしづくりの見学ができる
・ 2階には『津軽こけし』の歴史が展示されている
・ こけし館を訪問されたことのある有名人や著名人が色付けをしたこけしの展示もしてある
・ 一つ一つ様々な表情を見せるこけしたちを見ることができる
・ 一つ一つ個性豊かな表情を持つ

境内の様子

【一の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の前後に稚児柱がある
・ 明神系鳥居の【両部鳥居】
・ 朱色.
・ 木造
・ 雪の中目立つねぇ
・ よく視るタイプの鳥居

【二の鳥居・三の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の上部に台輪がある
・ こちらは明神系鳥居の【台輪鳥居】
・ 二の鳥居が石造で、三の鳥居が木造
・ 二の鳥居の前にある大木が【袋のイチョウ】と呼ばれている
・ 三の鳥居をくぐると始まる山道

【参道】
・ 一の鳥居をくぐり三の鳥居までは一本道
・ 左右に田畑
・ 神社と観音堂は登った先にある
・ 階段だが手すりを掴まりながら慎重に登る
・ 途中は普通に坂道になる。雪道は滑るのでゆっくりと
・ そこまで急峻ではないので、ゆっくりと行けば問題なし

【御社殿前の鳥居】
笠木  : 反り増しあり
島木  : あり・反り増しあり
木鼻  : あり
楔   : あり
額束  : あり
その他 : 柱の前後に稚児柱がある
・ 一の鳥居同様に両部鳥居
・ 一の鳥居に比べてこちらの方が古いかな?
・ 白い雪の中の朱色は映える

【手水舎】
・ 四脚の建造物
・ 水は流れていない
・ 木造で、屋根はトタン
・ 屋根の材質は御社殿と同じ

【狛犬】
髪・眉 : 前髪カールで眉は隠れている。髪の毛は短め
口・歯 : 唇の淵があり、数本の牙が生えている。普通の歯は見えない
髯   : 顎髭が生えているが、髪同様に短い
耳   : 伏せ耳で下に下がっている
目・鼻 : 瞳は楕円形。鼻は大きな獅子鼻
毛・尾 : 毛並みは体に張り付き、尻尾は立ち尾
手足  : 手足は短いが、がっちりとしている
姿勢  : お尻を上げて、前傾姿勢
・ 黒石方面の狛犬はお尻を上げている姿勢が多い気がする
・ 黒石神社の狛犬も同じような姿勢
・ 同じ地域から伝来したのかな?
・ 浪速型の顔つきだが、特徴的に出雲型の見た目
・ 黒石神社の狛犬と酷似している
・ 北前船の舶来品と共に文化も流れたかな?

【黒石神社の狛犬】

【ウマ】
・ 午年の一代様
・ 参道を登る前にもウマが鎮座されている
・ 狛馬だがしっかりと馬具がついている
・ 農耕馬かなぁ?
・ ウマは神の乗り物の他に、神の願いを届ける神聖な動物
・ 神に祈りを届けるための生贄として古代からウマは捧げられてきた
・ 平安中期頃になると、生きたウマではなくて土や木で作られたウマに変化
・ さらに時代が進むと『願い事を書いたウマの絵が描かれた板』を捧げるように⇒現在の【絵馬】
・ ワイは最近『馬』と聞くと、『白い奴』が頭に浮かぶようになりました。『黄金の船』のアイツだ
《後利益》
五穀豊穣、祈雨・止雨、諸願成就

【御社殿・御拝殿】
階層   : 平屋
材質   : 木造
建築様式 : 流造り
屋根の特徴: 平入
屋根の材質: トタン
・ 骨組みは木造で、板型のトタンで囲っているような形状の建物
・ 無人だがしっかりと周りは整備されている
・ 全体的に赤い
・ 白い雪に朱色の建物
・ 例祭などでは中に入れるが、無人で山の中(?)ということもあってか鍵がかかっていて中の様子は見られない
・ 昨今は動物が怖いからなぁ
・ 雪にも負けない様なしっかりとした造り

まとめ・感想

観音堂の御朱印自体は羽黒神社参拝時に頂いているが、霊場への参拝は中々行けていなかった。今年は降雪が少ないということもあり参拝をしに!………と思っていたら道中雪がちらちらと降り、白山姫神社到着時には吹雪に!此処まで来て帰れるか!ということで参拝をしに参道を往く。流石は津軽地方、雪が少ないと言っても降ってるねぇ。
 参道の歩きやすさは多賀神社(清水観音堂)のように緩やかな斜面と、手すりがあるおかげで比較的歩きやすい。手すりの高さは低いけど…。階段も段差がまちまちだったり、長さが違うということもなく、比較的歩きやすい方だった。

雪がしんしんと降る中登っていくと両部鳥居が見えてくる。其処をくぐると白山姫神社の御社殿と袋観音堂がお出迎え。例祭以外はカギがかっているため中を拝めないが、午年の一代様らしくお馬さんが狛犬と共にお出迎えしてくれる。

基本的に無人のため静かな場所で参拝ができる。(雪の降る中『パキッ!』という音が響くとビビるよね!)
朱印所は羽黒神社さんの他にも温湯温泉郷にある薬師寺さんでも頂ける。両方とも近所のため、二つとも手に入れるのもいいかもしれない。

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