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【柴又帝釈天】風の奴が東から西に吹いてますんでね、西の方へでも行きますか

基本情報

山号  : 経栄山
寺社名 : 帝釈天題経寺
宗派  : 日蓮宗
住所  : 東京都葛飾区柴又7丁目10−3
御首題 : あり
創建年 : 寛永年間
開山  : 禅那院日忠上人
開基  : 題経院日栄上人
その他 : 柴又は映画『男はつらいよ』のロケ地として有名

由緒・縁起

 当山には日蓮聖人が制作したと伝わる帝釈天の板本尊が存在した。中世になるとその所在が不明となる。しかし安永8年(1779)当山第九代・享貞院日敬上人の時代に、本堂修理時に棟の上より一枚の板本尊が発見された。
発見された日が庚申の日だったことから、この日を縁日と定めた。
この頃は天明の飢饉や疫病が蔓延していた。上人は板本尊を背負い、江戸の人たちに拝ませて御利益を授けたといわれている。

板本尊について
片面の中央に【南無妙法蓮華経】の御題目、両脇には法華経薬王品の『この経はこれ閻浮提の人の病の良薬なり。もし人、病有らんに、この経を聴くことを得ば、病即ち消滅して不老不死ならん』という経文が彫られている。
他の片面には、右手に剣・左手に開いた忿怒の表情をした帝釈天が彫刻されている。
除病延寿の本尊・悪魔降伏の尊行
⇒仏の教えを信仰し、これに随順する者に対し、もし災難が降りかかるならば、仏法守護の神である帝釈天が出現し、悪魔を除き退散させる。

帝釈天とは?

・ 天界の最高位に住む仏さまのこと。
・ 仏法守護の主神。仏教の守護神である天部の一つ。
・ 対になって祀られている梵天とともに仏教の二大護法神。
・ 仏教世界の中央にある須弥山から、命あるものすべてを見守っている。
・ 古代インド神話の最強の英雄とされるインドラが前身。
・ 柴又帝釈天は庶民信仰のお寺。

帝釈天の御利益とは?

勝負運・厄除け・病気平癒

柴又帝釈天の周辺について

【駅周辺】
・ 寅さんの像と、それを見送る桜の像がある。
・ 映画の1シーンを見ることができる。
・ 昭和っぽいレトロな商店がある。
『わたくし、生まれも育ちも東京葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、 姓は車、名は寅次郎、人呼んで “フーテンの寅” と発します』
映画『男はつらいよ』の寅さんの口上の一部分。
駅周辺は寅さんのロケ地でもあり、寅さんの実家がある場所としても有名。

【とらや】
・ 『男はつらいよ』における、寅さんの実家。
・ 明治20年創業の老舗。
・ 老朽化により平成元年に建て替えられた。寅さんの部屋に通じる階段は残っている。
・草団子が有名で絶品。

【帝釈天参道】
・ 昔ながらの商店街と言う雰囲気。
・ 商店街の街並みを見ながら進んでいく。わき道にそれて進むと、柴又八幡神社に行きつく。

【柴又八幡神社】
・ 小さいながらもしっかりとした神社。
・ 石造りの鳥居を抜けると本殿が見える。
・ 鳥居は笠木・島木共に反り増しあり。木鼻あり。額束あり。円形の台座有り。明神系鳥居だと思われる。
・ 商店街は喧騒に満ちていたが、この神社は静か。少し脇道にそれただけで、別世界が広がっているように思えた。

【楼門】
・ 大きく立派。
・ 複雑な彫刻だが、参詣道の雰囲気とそのままに、落ち着いた色合い。
・ 派手さや豪華さはないが、街並みとよくマッチしていた。

御首題について

御首題有り。
力強い字体。髭文字のハネ具合も良いと思う。

感想・まとめ

昔ながらの風情がある。喧騒とした商店街は多くの観光客であふれているが、脇にそれるとどこか懐かしい気持ちにさせてくれる場所。昔の雰囲気はわからないにもかかわらず、ノスタルジックな気持ちにさせてくれた。
懐かしさをかみしめながら進むと、目的の帝釈天に行きつく。
筆者は参拝するまで、普通に『柴又にある神社?お寺?』と言う認識だった。
正式名称が【帝釈天題経寺】と言うことを知る。神社ではなくお寺と言うことに驚き、さらに日蓮宗だということを知り言葉に詰まる。
楼門の彫刻を目の当たりにし、『スゲーなぁ…』と言う、語彙力皆無な感想しか出なかった。
地元ではなかなかお目にかかれない素晴らしいものだった。
楼門をはさんで、俗世と聖域をしっかりと分け隔てていたと思う。
参詣時はお題目を唱え、旅の無事と感謝を伝え後にする。

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